真夏のフライトなだけあって、機内は混雑していて、エコノミークラスはほぼ満員でした。
今回のお供はホンマタカシの「たのしい写真」とバルトの「美術論集」。
映画はベルイマンの「Sommer med Monika」を見ました。
ホンマタカシの本は、これから写真と関わったり、扱おうとしている人を相手に書かれていて、
とても平易なのですが、なかなかにいい本でした。
彼の個人的な整理による写真の歴史はシンプルにまとまっており、とりわけ写真の表現方法を
「決定的瞬間」と「ニューカラー」に分けて、その間にエグルストンという特異な写真家を置く、
というのはぼくの考えとも合致しています。
ライカのような小型カメラ+モノクロで主観的な瞬間を撮影する「決定的瞬間」派と、大型カメラ+
カラーフィルムによる「ニューカラー」派ですが、エグルストンに関しては、ライカなのにニューカラー、
モダンなのにポストモダン、というとても面白い作家です。ティルマンスがかなり影響を受けて
いることもあり、現代写真史にとってとても重要な人物であるのは疑いようがありません。
ホンマ氏はクラインよりもフランクをはるかに評価する(神様!)ところなども、ぼくと同じです。
後半の実践を交えた部分になるとさすがにダレてきましたが、飛行機でボーっと読むにはたのしい
本でした。なによりも、ただ単に「写真家による」(これが重要)写真についての話は、いずれに
してもたのしいものだ、と再確認しました。
最近は、ジャン・リュック=ナンシーをよく読んでいるので、どうしても個人的な事柄にしか興味が
わかず(愛についてとか、そういうのばかり)、社会学的な見方や、記号的な見方ばかりの写真論にはとっくに辟易しているので、こういうのは(バカにする人もいるかもしれませんが)意外と大切なんじゃないかと思いました。
バルトに関しては、「恋愛のディスクール 断章」や「明るい部屋」などの最後期の作品が好きですが、この「美術論集」に収められたものは、時代に差があるので、記号的な見方のものも多いです。
でも、哲学者の中で、数少ない、「写真」に敬意と愛情を持っていた人なので、個人的に好きなんです。あとはボードリヤールもそうですね。写真が嫌いなドゥルーズは売り言葉に買い言葉的な理由で嫌いです。
ベルイマンはいいですね。なんか、ぼくは映画を見る集中力がないので、いつも全部ちゃんとは
見られないのですが、まあ、仕方ない。
いまはコペンハーゲンの空港でヴィリニュス行きの飛行機を待っているところです。
その間カフェでピザを食べたのですが、パイナップル入りのものにしました。
なんか小さいときにディズニーランドに行ったときにいつもパイナップル入りのピザを食べていました。
あれから何年たったかわかりませんが、そうとう久しぶりに食べました。
しょっぱいところに甘いのが入っているのは好みなので、北欧や東欧の「肉+ジャム」的なものも
結構好きなんです。
さて、これから4週間、どれだけ写真を撮って来られるか、自分でも楽しみです。
成果は12月、新宿眼科画廊でお披露目します!